ネイルはカスタム可能な祈り
爪を塗るのが好きだ。
いつも目に入る物が輝いていると嬉しい。
反対に、輝いていないと目に付く。悲しくなる。
爪の色ひとつで、わたしは簡単に落ち込んでしまう。
少し前まで元気がなく、それに応えるように爪の様子はボロボロであった。
インスタでわたしの友人の親友らしき人が手元の画像をあげていた。
爪が紫で、ニットの色味とシルバーリングの組み合わせが大変可愛い。
「この紫のネイルが欲しい。」
持っているネイルにはない色だと思った。
今度買おう、電車の中で、わくわくしてちょっと元気になる。
派生してファッションの投稿を漁りまくる。
友人とその親友さんのセンスが光るコーディネートに魅了された。
ネイルを塗ろうと手持ちのものを全部出す。
派手な色を片っ端から机に並べる。
あまり考えずに雑に塗っていく。
楽しくなってきた。
というか、欲しかった紫、持ってた。
すっかり忘れていたから驚いた。
その内、パッとしないと思っていた手持ちのラインナップだけで、かわいい指先が完成した。
取り掛かってみるとあっという間のことだった。
すごい。組み合わせを変えるだけで、こんなにも派手になるのか。
……メチャクチャテンションあがるわ。これ。
そして。
組み合わせを変えるだけで一気に救われるというのは他でも言えることだな、と気づく。
もっと身の回りを見つめてみても良いのかもしれない。
すこしの変化で、メチャクチャテンション上がるかも知れないし。